この記事では、「プット売りとコール売りどっちが有利なのか」
について議論したいと思います。
一般的には、「プット売りは危険だからやってはいけない」といわれています。
でも、果たしてそうなのでしょうか?
この議論に対する僕の考えを動画にまとめています!
本当にプット売りが危険で稼げなかったら、
オプション取引をやる人はみんなコール売りだけになってしまいます。
でも、現実はそんなことはありません。
コールもプットも同じように市場で売買されています。
そして、コール売りの人はみんな稼げて、
プット売りの人はみんな損をしているなんてこともありません。
確かに、株の世界では上昇よりも下落の方が勢いがあります。
1日で1000円の上昇はまず起こり得ませんが、
1日で1000円の下落は割とあり得ます。
ただ、それだけでプット売りは危険と判断して良いのでしょうか?
以下の図は、コールの価格40円とプットの価格40円の位置関係を示しています。
この図からわかるように、
同じオプション価格40円でもコールとプットの位置が全然違います。
コールは1000円も離れていないのに対し、
プットは2000円以上も離れています。
オプション市場においては、上昇に対して下落は2倍以上のリスクを織り込んでいます。
つまり、下落は勢いが強いという事実を考慮されている事になります。
なので、単純に「下落は勢いが強いからプット売りは危険」というのは
多少乱暴な主張なのでは?と思うわけです。
上昇よりも下落の勢いが強いというのは事実です。
でも相場はその事実を織り込んでいますので、
その上でコールとプットどちらが危険なのか?という議論をしなくてはいけません。
そして、相場がこの事実を織り込んでいる以上、どちらかが危険という事は言えないと思います。
仮にこの状態で「プットが危険」といえるなら、その瞬間プットに買いが生じて
たちまちプットの価格が上昇して、その歪みは補正される方向に行くからです。
チョット難しい方向に議論が行ってしまいましたが、
相場ではどちらか一方にリスクが偏るという事は無いという事です。
ただなぜ「プットは危険」という主張が絶えないのでしょうか?
それは単純に印象の問題なのではと思います。
やはり暴落というのは、市場参加者にとっては大きなインパクトがありますし、
人の記憶にも残りやすいです。
そして、「暴落で大損をした人の声」というのも人の記憶に残りやすいです。
「暴落で稼いだ経験」よりも「暴落で退場した経験」の方が印象に残りやすいですよね^^;
人はネガティブな情報には敏感になりやすいので、致し方ない事ではありますが。
また、暴落で退場してしまうのは、
やはりいつも僕が主張しています「ポジションの持ちすぎ」が原因なのでは、と思います。
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