オプショントレード初心者が読むべき本は?

おすすめの本

初心者がオプショントレードを学ぶ環境はとても厳しいものがあります。
ネットで調べても教科書的でよく分からない内容が多いですし、
書籍もメチャクチャ専門的なものがあって、とても初心者が読めるものではありません。

そんな中、僕が初心者向けに書かれた本について比較検討した内容を記事にしてみました。

①世界一やさしい日経225オプション取引の教科書1年生

②はじめての日経225オプション投資

です。

以下の動画でも簡潔に解説していますので、
是非ご覧ください(^^)/

おすすめの本が決定!

結論から言いますと、僕が思う初心者が読むべき本は、
①『世界一やさしい日経225オプション取引の教科書1年生』
です。

この本の良いところは、オプションの解説が分かりやすいだけでは無く、
オプションの厳しさもきちんと書かれている点です。

きちんと勉強することが大事と書かれていますし、
資金管理の重要性も丁寧に書かれています。
やはり、オプションは資金管理ができていないと、
安定的に収益を残すことができないからです。

たまに起こる相場の大変動で資金を失ってしまっては、
それまで勝率100%の連戦連勝であっても、全く意味が無くなってしまうからです。

以下の動画では、この本の解説が簡潔にまとめられています!

『はじめての日経225オプション投資』はリスク軽視

それに引き換え、
②『はじめての日経225オプション投資』は、
リスク管理の部分を軽視している印象を受けました。
オプショントレードの良いところを強調するあまり、デメリットがほとんど書かれていません。

特に、僕が一番気になったところは、
滅多に起こらないリスクをかなり軽視してる印象を受けました。

具体的にはネイキッド売りの危険性を軽く見ていると感じました。

本の記述では、
「25日移動平均線の乖離率-8%以上の時に2000円下のプットを売ると、
負ける可能性はほぼゼロ」
と書いており、ネイキッド売りを勧めています。
確かに負ける可能性はほぼゼロなのですが、
もし暴落が起こったら、今まで積み重ねていた利益を全て吹き飛ばすくらいの損失が出てしまうのです。

さらには、この本では「損切りする必要は基本的に無い」
とまで言い切っています。

この本はコロナ暴落前に書かれているようですが、
この本を見てこの手法を実行した人たちは大きな損失を被ってしまったのではないでしょうか?

また、この本で勧めている「ビックスプレッド」も、
手法としてはプット売り2枚、プット買い1枚の組み合わせなので、
暴落が起こるとネイキッド売り1枚に等しいポジションとなってしまいます。

ただ、このようなリスクには全く触れず、
ビックスプレッドを「負ける可能性がほぼゼロのお宝トレード」とまで言っています。

日経平均が暴落した時は、このポジションを「いくつも仕込んできましょう」と書いています。
これは、言い換えると「暴落が起こったら、ネイキッド売りをいくつも仕掛けましょう」に等しい表現です。

確かに勝率は高いのですが、これも前に書いた通り、
確率は非常に低いけれども想定を超える暴落が起こった時は、
ひとたまりもありません。

繰り返しますが、オプショントレードは、起こる確率がメチャクチャ低くても
もし起こってしまえは、今まで積み上げた利益を吹き飛ばすだけではなく、
元金も失ってしまような事態になってしまうのです。

従って滅多に起こらないからと言って、ノーマークでいてはオプションでは痛い目に合うのです。

こういったリスク管理の部分が非常に危ういと感じたので、
あまりお勧めしたい本ではありません。

この本の通りにやってコロナ暴落が来たら、おそらく大きな損失になってしまっているでしょう。

資金管理の重要性

そういった点を考えると、
①「世界一やさしい日経225オプション取引の教科書1年生」
は、損失になるリスクもしっかりと記述されていますし、
資金管理ルールも厳しいものです。

証拠金は、「手持ち金額の3分の1以下にせよ」というルールです。
これは、100万円の資金だと、証拠金として33万円以下にしなくてはいけないという厳しいものです。
言い換えると67万円は余らせなくてはいけないのです。

最初このルールを読んだ時、僕は「そこまでやらなくて良いんじゃないのか?」と思いました(笑)
さすがに67万円も余らすなんて勿体なさすぎるとさえ思いました!
でも、オプションの経験を積んでいくうちに、
このルールの重要性が分かるようになってきました。

特に僕はプットも売るので、証拠金ルールはもっと厳しくしています。
相場が落ち着いてボラが低い時は、「10分の1」程度にしています。
初心者のうちは、稼ぐ事しか頭に無いので「勿体ない」と思ってしまうんですよね。
でも、この本では資金管理のルールが徹底しているので、かなり良いと思いました。
難点は、初心者は読んだ時にその良さがなかなか伝わらないんですよね(笑)
そのような言いにくい事も書かれている点も良いと感じました。

もちろん、この本が全てが手放しで良いと思うわけでは無いです。
「バックテストの期間が短すぎる」
「コール売りの内容に偏重している」
など、個人的にイマイチかな?と思う点はありますが、
全てにおいて良いと思う本を見つけるのは不可能ですし、
あくまでも僕の主観が入った判断ですので、正しいとも限りません。

ただ総合的に判断すると、この本がベストかなと感じるわけです。

『はじめての日経225オプション投資』の良い点・悪い点

②『はじめての日経225オプション投資』
に話を戻しますが、
この本を悪く言いたいわけでは無いので、良い点も書きたいと思います(笑)

それは、
①の本と比べて、内容のレベルは少し上級者向けという事です。
①の本では、ほぼコール売りしか触れられていませんが(一部プット買いの記述もあります)、
②の本は、プット売りはコール買いについても解説されていますし、
合成ポジションにも触れられています。

①の内容に物足りなさを感じた方は、
②の本を読んでより上級者向けの知識を付けて頂ければと思います。

ただし、何度も書いていますように
くれぐれもリスクの判断はご自身で行って頂きたいなと思います。

本に書いている内容を実行するにしても、
ご自身でそのリスクを理解した上でやることを強くお勧めします。
問題はリスクを分からないままやってしまい、
暴落が来た時に慌ててしまうのが一番良くないと思いますので。

まぁ、すごく厄介な点は、この本の通りそのままやる事で95%以上の勝率は実現できてしまうんですよね。
そういった意味で「高勝率」というのは事実なのです。
したがってこの本の通りやっていれば普通に稼げてしまうんです。
そして、ずっと連戦連勝が続いて慣れてくると、ポジション量も多くなってしまう。
そんなタイミングで暴落が来ると、もう大変な事になってしまうんですね^^;

また、この本でさらに気になった点は、
僕が重要視している「ボラティリティ」の記述がたった3ページしかない事です(笑)

まぁ何を重視するかは人それぞれなので、色々あって良いのかなと思いますが、
僕は、「オプション=ボラティリティの売買」と思っているので、
ちょっと物足りないかなと、、、

それでも自分とは違う考え方があっても良いのかなと思うのですが、
やはり気になるのは、ボラティリティの説明の部分です。

この本の記述を見る限り、本当にボラティリティをきっちり理解されているのか?
と疑問を持たざるを得ないのです。
具体的には、
「ボラティリティは株価の動きに先行する」とか
「ボラティリティが上昇した後に暴落が起こる」
などと、あたかも将来の株価が分かるかのような記述があり、
誤解を生みやすいなと感じています。

ボラティリティは、あくまでも
「将来の株価に対する恐怖心」であって、
将来の株価を予測できるものでは無いという事です。

ボラが高いという事は、「今後も株価は下がるのでは?」
と投資家が恐怖を抱いているのであって、
じゃあ実際にその通りに株価が下がるかどうかというのは、誰にも分からないという事です。

でも、この本では「ボラティリティが上がると暴落が予測できる」
とまで書いていますし、
僕としては、暴落が予測できれば苦労は無いかなと思う次第です。

あまり人の本を悪く言うのは、気が進みませんが
この本を読んでリスクを理解せずにそのままトレードして、
資金を失う人が出ないようにと書かせていただきました。

そういった点も踏まえてやはり僕は
①『世界一やさしい日経225オプション取引の教科書1年生』
をお勧めしたいと思います。

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