証券会社がオプション「買い」を勧める理由

オプション証券会社 オプショントレードの基礎(初心者向け)

この記事では、オプションの「買い」と「売り」どちらが有利なのか?
について議論したいと思います。
証券会社のHPなどでは、オプションの「買い」と「売り」は
以下の特徴で表されています。

どっちが有利?買いと売り

また、以下の動画を見ることでさらに理解が深まります(^^)/

これだけ見ると、なんだか「買い」が良さそうですよね
リスクが限定されるうえに、収益も無限大ということなので、
かなり魅力的です。
一方、「売り」は利益が限定される上に、損失は無限大。
これだけだと誰も売りを選びません。

証券会社がこういった比較情報を出すのには、理由があります。
いかにも「買い」が良さそうに見せて、オプション初心者を誘導しているのです。
証券会社が売りを勧めたくないのには理由があります。
それは、東日本大震災の苦い経験があるからです。
あまりの暴落に、プット売りしていた多くの個人投資家が
追証を払えない事態が生じたのです。
投資家が追証を払えないとなると、その被害を被るのが証券会社です。
この大震災の暴落でひまわり証券が破綻したと聞きます。

そんなわけで、証券会社は売りを嫌うんですね。
証券会社にとっては買いも売りも同じ手数料なので、
それならばリスクの少ない買いを進めるのです

でもそれは証券会社にとっては良くても、
一部の良い情報だけを見せられて「買い」に誘導された投資家にとってはデメリットです。

そもそも、オプションの買いは非常に勝率が低くて
初心者にはかなり難しいです。
証券会社の説明にはそういったことは一切書かれていません。
確かにリスク限定ではありますが、勝率が悪くて小さな損を積み重ねて全然勝てません。
たまに勝てたとしても、利益を伸ばせずすぐに利食いしてしまうので、
利益無限大というのも絵に描いた餅です。

結局、「勝率」という概念を入れると、
「買い」と「売り」どちらが良いということはないのです。
そもそも、どちらかが勝ちやすいということはあり得ません

仮にオプションの買いが勝ちやすい事実があるとすると、
みんな「買い」をやるようになって、売る人がいなくなってしまいます。
でも実際はそんなことはなく、買いも売りも普通に売買されています。

証券会社の説明では、あたかも買いが有利なように書かれており
初心者を買い戦略へ誘導しようとしているのを見て、
証券会社は手数料さえ取れればそれでいいんだなと、より強く思うようになりました^^;

このブログにも「初心者ですが買いは稼げますか?」といった質問が良く来ます。
そのたびに僕は、「勝率が低くて難しいですよ」とお伝えしてきましたが、
その方は、証券会社のHPを見て質問されたのかなと思うことがあります。

僕は買いと売り両方の情報を正しく示して、選択権は相手に与えるようにしてほしいですね。
手数料をリスクなく得られるからと、一方的に誘導するのは、
利用者のためにならないのではと思います

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